5月19日、ムスコの型をつくろうというワークショップが行われました。
さて、ムスコって何ですか? 一応言っておきますが息子ではありません笑
これは奄美大島ではお盆の時などに作ってお供えするお菓子です。
黒糖粉、はったい粉などを混ぜて木の型枠に入れて固めたお菓子で、干菓子や落雁の一種です。
シマのスーパー・グリーンストアさんのFacebookより
この木型は各家で違い、先祖代々大切に受け継がれたものでした。
現代では、おうちでこのムスコ菓子を作ることも少なくなってきました。
今回、奄美の伝統菓子・ムスコを作るにあたって、まず木型から作ってみることにしました。
【講師】
本日の講師の先生は福田信廣さんです。
木彫りのアート作品を制作し、いろんな美術展で入賞されています。
福田さんの作品をご覧ください。
絵で描いたような緻密な線がすべて、彫ってあらわされています。
子供たちも大変驚いたようです。
【ウォームアップ】
今日のウォームアップは、折り紙。
なぜならば、今日は集中して作業を進めねばなりません。
そのために、落ち着いて鶴が折れるのかをやってもらいました。
普段よりもとても小さい紙で折ってみます。
鶴を折ったことがないという子もいました。
みんなで教えあいながら、何とか完成!!
福田さんから
「外国に行った時や、外国の人と会った時、こうやって鶴を折って渡してみてね。
それで日本が伝わるからね」と話してくださいました。
【まず外枠を彫ってみよう!】
さあ、集中スイッチが入った後は、さっそく彫ってみます。
外側の花の形の部分のところをまず彫ります。
彫刻刀の使い方がまだわからない子供たち。先生がやって見せてくださり
それを見よう見まねで早速彫ってみるのですが、先生のように上手くいきません。
それでも何とか、花の部分を彫ることができました。
【図案を考えてみる】
それでは、型の奥の部分の円に彫るデザインを考えていきます。
ムスコの木型はこの部分にオリジナリティがあふれます。
とはいえ、とても彫るのが難しい部分なので、自分で掘れる範囲のシンプルなデザインを目指します。
福田先生に確認していただいた後は、どんどん彫る作業に移っていきました。
イニシャルのデザインにしたい子、音符のデザインにしたい子は向きが重要です。
実際に見える向きとは逆さにして、彫り始めないといけません。
試行錯誤して、彫りたいデザインを木に写していきます。
先生がやるみたいにす~っと彫刻刀は進んでいきません。
何度も何度も、先生に確認して相談しています。
福田さんは、子供たちに時間をかけて作業を教えてくださいました。
【お昼ご飯&ウギハギ】
集中して疲れた子供たちは、おうちから持ってきたお弁当を勢いよく平らげていました。
その後、ウギハギを行いました。
シマの言葉でサトウキビはウギといいます。
ウギの皮をはぐ=ウギハギです。
なぜ、皮をはいでいるのかというと、今日のワークショップの後にキビの植え付けをしようとしているからでした。このキビも今後のワークショップで活用します。
初めてのウギハギにとまどう子供たちですが、優子先生に切り方を教えてもらって細かく切っていきます。
【仕上げをしよう】
午前中までに進めていた作業の仕上げを行っていきます。
難しい彫りの作業をあきらめずにやっている子供たち。
先生も、彼らの気持ちを汲み取って、調整を加えていきます。
小麦粘土で、出来上がりの形を何度も確認して完成!!
ひとりづつ、どういうモチーフをデザインしたのかを発表してもらいました。
ポケモンやドラゴンボール、音符、そしてお父さんの会社のロゴマークなど
楽しい木型がたくさんで来ました。
最後は先生にみんなで御礼。 ありがっさまりょうた!!
【番外編】
さてさて!ワークショップが終わった後は有志で、サトウキビの植付けを行いました。
この日のために、畑をお借りして肥料を入れて耕しておきました。
梅雨に入っていましたが運よく雨は降らなかったので
手際よく、みんなで植えていきました。
芽が出てくれるといいなあ。
みんなで、お祈りしました。よろしくお願いしまーす!
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