【志塾】The食育 シマジュウリの歴史
- 放浪館管理人
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更新日:3 日前
7月12日「The食育 シマジュウリの歴史」ワークショップが行われました。
シマジュウリとは島料理を方言で表したものです。
毎年、放浪館志塾ではシマジュウリのことを勉強していますが、今年はいよいよ三献(サンゴン)について勉強していきます!
〇講師紹介

今年も講師は料理研究家で「心を伝える奄美の伝統料理」という本も出版されている泉和子(いずみかずこ)先生。
2005年に食べることをちゃんと学んで、健康で幸せに生きていきましょうという法律(食育基本法)ができました。そのなかに 伝統的な食文化の継承をしていこうという項目もあります。今日は、島に残る特有の食文化について学んでいきましょう。

まず、日本には、特別な日とそうではない日という考え方があります。
(ハレの日とケの日)
簡単に言うと、ケ=普段の地味な日、ハレ=特別なお祝いの日
お正月や年の祝い、結婚式は特別は”ハレ”の日。そんな日には特別な料理を食べました。
(節句と奇数の関係)
節句とは季節の変わり目にお祝いする特別な日のこと。
「ハレの日」の代表例でもあり、1年で節句は1月7日・3月3日・5月5日・7月7日・9月9日の5回あります。

なかでも9月9日は重陽の節句で、大切な日。島ではミキを作ったり、願立てといってお願い事をする日です。
(今日作るシマジュウリ)
三献の一の膳(お吸い物):1月1日などハレの日に食べる伝統料理
フツィムチ(よもぎ餅):3月3日に食べる行事食
(三献〈サンゴン〉に使われる料理)
三つの膳からなる儀式的なハレの日の料理。
一の膳:餅の吸い物 二の膳:お刺身 三の膳:肉の吸い物

・地域によって内容が異なる
(笠利・名瀬・瀬戸内でそれぞれ違う)
・基本的にお椀の具材は奇数にする
・使われる肉は鶏肉・豚肉で、牛肉は使わない
・古くは塩豚と大根が基本、薩摩藩統治後に鶏肉が加わった
(フツィムチ〈よもぎ餅〉)

旧暦の3月3日の節句に食べられていたもの。島では男女問わず生まれたばかりの赤ちゃんを海につけて健康と成長を祈ります。
この日に海に行かないとカラスになるといわれています。
〇シマジュウリクイズ!
→ シマジュウリにまつわる基礎知識をつけよう
先生の説明を聞いた後は、クイズにトライしてみましょう。
クイズ1: 島の方言で「新鮮なもの」を何と言うでしょう?
①ばいん ②ぶいん ③ぼいん

答え: ②「ぶいん(無塩/不塩)」
解説: 昔は冷蔵庫がなく、塩漬けにして保存していました。
塩漬けにしていない新鮮な食材を指す言葉が語源です。
クイズ2: 三献に使われないお肉は何でしょう?
①鶏肉 ②豚肉 ③牛肉

答え: ③「牛肉」
解説: 古くは琉球から伝わった塩豚が使われていました。1609年の薩摩藩統治下以降、鶏肉の吸い物も作られるようになりました。鶏は魔除けや不幸があった時に絞めて食べるという役目もありました。
クイズ3: フツィムチを包む葉はクマタケランと月桃のどちらでしょうか?

答え: クマタケラン
解説:クマタケラン: 柔らかく広い葉で、奄美で餅を包むのに使われる。女(うなぐ)がしゃとも呼ばれます。
月桃: 硬くて狭い葉で、沖縄で使われる。男(いんが)がしゃとも呼ばれます。どちらも抗菌作用があります。
かしゃは“傘”から来ており、昔は雨の日にこの葉っぱを傘にしたりしたそうです。
〇一の膳を作ろう!
→和子先生のお手本を見ながらメモして各班協力して作ろう
(吸い地づくり)
昆布に少し切り込みを入れて、水の状態から火にかけ沸騰直前に取り出します。
沸騰したら鰹節を入れて、一旦沈んで浮き上がってきたら火を止めてさらしで濾します。
これで出汁はOK。ここに塩、酒、薄口醤油で味を調えて出来上がりです。
(具の準備をする)
海老の殻をむいて、背中に包丁を入れ背ワタを取りゆでます。
卵も別の鍋でゆでます。その間にネギを切っておきます。
ゆであがった卵は糸で飾り切りにします。難しそうです。
具の準備が整ったら、盛り付けです。餅と焼き魚の切り身は専門店で購入しました。朝つきたてのお餅は「松月堂」さん、縁起物の赤いうろこのお魚(高級魚「アカマツ」)は「前川水産」さん。島にはこういった専門のお店がまだまだ活躍しています。
小さく切った①昆布を椀の一番下に敷いて②お餅をのせます。そこに③焼き魚、④卵、⑤しいたけ、⑥海老、⑦ネギを美しく見えるように載せていきます。奇数の7種類の具材をお椀に入れて、最後に吸い地をかけてできあがり~!!
〇三献の儀式
お正月に行われる島の儀式でその家の中で最も年長の人(家長)が着物を着て行います。
厳かな雰囲気の中、無言で行います。

今回は、ヒゲ先生を家長に、長男役を歩さんに、長女役を千慧さんに、
次男役を仁然さんに、三男役を新太さんにやってもらいます。
まず、シュムリと呼ばれるお盆から、昆布、スルメ(昔は魚の干物)、塩を、家長からもらいます。その時に家長は「おしょろ~(差し上げましょう)」と言います。
次に、黒糖焼酎をお猪口でもらいます。※子供は口に軽くつけて、頭などにお清めとして付けます。長男→長女→次男→三男と次々に行っていきます。
それでは、みんなもそれぞれのテーブルで行います。
終わりましたらやっと一の膳を頂きます。本当はこの後に二の膳、三の膳と続きます。
三の膳を食べ終わるまでは、おしゃべりは禁止という習わしでした。
これが、元旦を厳かな気持ちで迎える、昔からのシマの行事です。
今では、各家庭によって少しずつ違いがあります。
〇お昼ごはん
シュムリが終わったら、自分たちで作った一の膳をどうぞ召し上がれ。
おかずには島のお肉専門店「重田ミート」さんで購入した“豚みそ”も用意しました。
和子先生が作ってくれた「お野菜ピクルス」とだしを取った後の「昆布と鰹節の佃煮」もあります。苦労してつくった一の膳はとてもおいしかったですね。
〇フツィムチ(よもぎ餅)作り
午後からは、フツィムチを作っていきます。
摘んできたヨモギを重曹を入れたお湯で湯がいて水にさらしてアクを抜いておきます。
これをミキサーで細かくします。サツマイモをゆでで、つぶしておきます。
このヨモギとサツマイモに、もち粉と黒糖粉を混ぜ合わせます。
その間に、餅を包むクマタケランを切って準備しておきます。
最後はみんなで、包んでいきます。葉の裏側に餅をのせて包むのがコツです。
これを蒸し器に並べて15分蒸したら完成!
〇最後に
蒸している間に今日の振り返りをしました。はじめて三献を体験したという子、うちの一の膳とは少しちがうかもという子もいました。たくさんのことを学んだ一日でした。お正月にもやってみてね。

和子先生からも、卵の飾り切りができる子がいてびっくりしました。
とても勉強になりましたというお言葉を頂きました。

和子先生、ありがっさまりょうた~。 フツィムチはおうちの人と食べてね。
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