【志塾】ソテツを守ろう!
- 放浪館管理人
- 7月8日
- 読了時間: 3分
更新日:7月14日
6月15日、ソテツを守ろう!のワークショップが行われました。
ソテツという植物、校庭などでよく見かけると思いますが
奄美大島ではとても生活に深く関わる植物です。
薩摩藩の命によりサトウキビ以外の作物を植えることができなかった奄美大島では、たびたび飢饉に襲われました。そのたびに島民はソテツの実や幹から、毒抜きしたでんぷん粉を食べて飢えをしのぎました。
「ソテツうかげ(おかげ)」という言葉も残るほどソテツは島の恩人なのです。
何と、そのソテツが昨今ピンチに陥っています。
〇講師紹介

今日お越しいただいた講師は樹木医の稲村美由紀さん。
関西から移住した稲村さんは、島の多様な植物に魅了されたようです。
なかでも、とりわけソテツに関心もって活動されています。
稲村さんのソテツ愛溢れるお話を子供たちは真剣に聞いていました。
-ソテツとは?

-ソテツは強い!秘密兵器サンゴ根
恐竜が滅んだ後も、なぜソテツは生き延びることができたのでしょうか。
秘密は根っこにありました。
サンゴ状の根の部分に、シアノバクテリア(藍藻類)という微生物が共生しており、窒素を固定してソテツに供給するため、あまり栄養のない土地でも生きていくことができるのです。

奄美大島とソテツは昔から深い繋がりがあります。
樹木と人が仲良しな地域は世界でも珍しいそうなんです。
そんな奄美ではどこにでもあるはずのソテツが
近年、外来種のカイガラムシに寄生され養分を吸い尽され枯れてきています。

奄美市HP(ソテツに被害を与えるカイガラムシについて)
稲村先生はそんなソテツを守っていきたいという活動をされています。
奄美のソテツを守り隊
稲村先生にしっかり教えてもらった後は、実際にソテツにカイガラムシがいるのかどうか観察してみます。
〇敷地内のソテツを観察してみよう
とても強い日差しのなか、子供たちは飛び出していきました。
先生の言っていた通り白い虫がついているソテツがたくさんありました。
こんなに小さいのに島中のソテツを枯らしてしまうほどの力があります。
〇後継樹を育てよう
奄美大島は世界自然遺産登録地でもありますので、薬剤の散布などは他の植物への影響も考えねばなりません。薬剤散布は専門家にお任せして、我々は今元気な子株たちを虫がつかないようにして育てて、未来へつなぐ活動を行いたいと思います。
ソテツは1本の幹の根元にいくつもの子株が産まれます。
これらを幹から切り離していきます。
次に、事前に薬液に浸して、カイガラムシを除去してある子株たちを小さい鉢に植え替えます。
名前もつけました。可愛がりましょうね。
暑い中でしたがあっという間に作業は終わりました。
〇お昼ごはん
放浪館の中でほっと一息。みんなでご飯をむしゃむしゃ。
〇CM作り
さてさて、午後からは広報活動!
ソテツを守るためのラジオCM「キバレソテツ!」を作っていきます。

どういうことか、ちょっとわからなかったこどもたちも
事前に優子先生が作ったサンプルと説明を聞いてワクワクしてきたみたいです。
実は優子先生は、あまみエフエムのパーソナリティとしても活躍しているんですよ。
5班に分かれて20~30秒のCMを考えました。そして録音。みんなで聞いてみると良い仕上がり!稲村先生もびっくりしておられました。
※現在、音源確認中につき完成次第UPします。
このCMは地元のラジオ局「あまみエフエム」さんにご協力いただきまして
実際に流していただけることになりました。楽しみですね!
最後はみんなでキバレソテツ!!

後日・・・
みんなが植えたソテツちゃんたちは放浪館のなかで大事に育てられています。
見に来てくださいね!

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